私たちは、以前、テキストばかりで作成されたメールと、画像ばかりで作成されたメールのどちらを好むかを1000人にアンケートしたところ、3分の2近い回答者が、画像ばかりで作成されたHTMLメールがよいと答えました。
予想どおりの結果でした。それならパフォーマンスを上げるために、ビジュアル要素を多く取り入れてメールを作ればよい、つまり制作費をかければ効果が高くなるのは当然と考えていたのです。
そこでどれくらい効果が違うのかを調査したみたところ驚くべき事実が分かったのです。
結果は、どの調査でも例外なく、シンプルな方のEメールで効果が高くなり、HTML要素の数が少ないEメールほどパフォーマンスが高いという、統計学的に有意な結果が得られたのです。
対照は、普通のテキストメールとそれらを基にしたHTMLメールにおいて、複数の画像を含むものを比較した結果、開封率、クリック率ともにテキストメールの方が効果が高いことがわかったのです。
HTMLメールで開封率が低下するとは言え、ほとんどの広告主やマーケターはやはり、見栄えの良いHTMLメールの方が効果が高いはずと考えています。
残念ながら、これらはいずれもEメールには当てはまりません。
理由は簡単です。Eメールは他のマーケティングチャネルと違って、1対1で対話するためのツールと考えられているからです。
友人や同僚にメールを送る際のことを考えてみてください。
画像を追加したり、デザインの美しいテンプレートを使用したりしますか? おそらくしないと思います。
オーディエンスも同じで、Eメールを個人的なやり取りで使用するのに慣れてしまっているため、企業からのメールもシンプルに作成する方が効果が高くなるのです。
つまり、メールは内容を相手に伝達するツールであり、相手もそのように認識しているため、メールは読むものと考えており、逆に画像などが多いHTMLメールは宣伝だろうと開封されない傾向が高くなるのです。
すなわちEメールは、簡潔にシンプルに相手に伝えるために制作されなけれればならない、しかしながら、それは必ずしもコンテンツ制作費が安くなるというものではない、これが結論となります。
ここまでお読み頂きありがとうございました。