北海道5区補選は、僅差で自民党(公明党推薦)の和田氏が競り勝った。
さまざまな分析が新聞などで出ている。
だが池田氏が獲得した「無党派7割」こそ注目される点だ。
自民公明は、手堅い有権者の3割を死守することで、野党統一候補の追撃をなんとかかわすことができた。一方の池田氏は、民・維合流の民進党の低い期待感とアレルギーがあると云われた共産党を背景に、民進党支持層・共産党支持層の9割を固め、無党派層の7割を固めた。
最大の眼目は、第一に野党統一候補が相互の支持層に底堅く浸透したこと、第二にそのうえ無党派層のたたかいでは7割を獲得し、和田氏に迫ったことである。マスコミのなかには、衆参同一選を安倍首相が打ってくる可能性を書くところもあるが、無党派層7割と民共協力の破壊力が見えない以上、無根拠にやってくる可能性は低い。
むしろ国会を早く閉じ、熊本地震の復興や補正予算を通じ、与党のイメージアップを図り、組織力やアメとムチを使い分ける従来の自民党型組織選挙で手堅く参議院選挙で勝とうという戦略に落ち着くだろう。
この場合、野党は更に結束を強め、与野党対決の構図の総力戦を目指すことになる。
今回、北海道5区補選でも目立った勝手連のプラカードが全国で立ち並ぶ姿が見られるだろう。
おおさか維新は、橋下元市長がいなくなり、もはや泡沫政党となった。今回の5区補選最大の成果は、実は最終日に前原・細野氏らが共産党の小池・笠井両氏と同じ宣伝カー上で共闘したことだ。
もう少し早ければ、勝利していたかもしれないといいたいが仕方がない。
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だが次の選挙では、さらに野党4党+市民の連携は深度を増し、全国で荒れ狂うだろう。
次は、前原氏と小池氏両氏が宣伝カー上で単独共闘してもらいたい。
我々は、このたたかいを「憲法を守るためのたたかい」と位置づけており、それは政治の根幹である「法の支配」に係るものだ。
4月26日には、「安保法制違憲訴訟の会」が第一次提訴として500人規模の原告団、600名余の代理人弁護士という構成で提訴を行なった。テレビ・新聞は殆ど報じている。
これから全国の高裁所在地及び大都市の地裁にて次々と提訴される。
東京も二次三次提訴を予定している。
アベノミクスは失敗の色濃く、安保法制に係る違憲訴訟が全国で起き、そこに野党共闘による統一候補が与党候補に襲い掛かる。
次の選挙はそのような情勢だ。
だから民進側は同一選も視野に入れて準備を始めている。
そして参院選では、自民に対するムシロ旗ならぬムシロプラカードが躍る。
5区補選は、安倍一強政治を終わらせた。
我々はそのように受け止めている。