安倍首相の狙いは「改憲」議席3分の2。
安倍首相は1日夕の記者会見で、17年4月に予定していた消費税率10%への引き上げを2年半延期(19年10月)することを正式に表明した。この趣旨は、安倍首相の任期中に消費増税はしないつもりと受け取った。
参院選の争点については、「アベノミクスの継続」「GDP600兆円」「一億総活躍社会」を打ち出した。
だが安倍首相は、これまで全て選挙の争点を「経済」としながら、議席を得るや掌を返し「安保法制」「特定秘密保護法」「NSC法」等の安保関連法を次々と強行し、人事においても内閣法制局長官、NHK会長、日銀総裁など政府の枢要な機関に自らの息がかかった人物を据えた。
彼の目論見は、この参院選で勝利し、安保法制を既成事実化すること、あわよくば3分の2の議席を得て、改憲の発議をすることと見てよい。いま防衛省の予算はどんどん増えている。(社会保障は削られている)
彼が目指すのは、あくまで「戦争する国」であり、後見は経団連の日本版軍産複合体である。
しかし「改憲」や「戦争する国」は、国民の理解が得られない。
そこで「経済」を前面に打ち出す「すり替え」戦略を多用する。
マスコミに「アベノミクスが争点」と書かせ、空気を「経済」に誘導する。
こうして真の争点である「安保法制」から国民世論を逸らす。
つまり問題をすり替えて注目を逸らす「ごまかし」こそが安倍首相の「真の手口」である。
いまアメリカで、サンダース上院議員の主張が台頭している。
サンダース氏の主張は日本にも当てはまる。
ほんのひとにぎりの資本家が政治家を動かし、本当の国家の主人であり、国を労働で支える国民から富(吸い上げた)を奪う。
戦争はその最大の搾取メカニズムを社会に増幅させる。
「一億総活躍社会」という「上から目線」はなにを意味するものか。
憲法で主権は国民にある。
それを「改憲」し、「一億総活躍」の意味するところは何処かの国を彷彿とさせる。
参議院選挙では、この国の主権者が私たち国民であることを知らしめなければならない。